アルト 岩井智子さんから会員の皆様へ、ドイツ語のレクチャーです!
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そもそもアクセントは,原則として母音に置かれます。本来のドイツ語の単語では,最初の母音にアクセントが置かれますが,外来語(Elysiumなど)ではそれが後ろにずれて,2番目か,それ以降の母音にアクセントが置かれます。
ドイツ語のアクセントは強弱アクセントです。母音を強めたり,弱めたりしながら日常の会話でも単語の母音に強弱をつけるので,そのコントラストによって「歯切れの良さ」や「力強さ」など、ドイツ語の独特の特徴が出てきます。つまり、必ずしも全ての母音を強く発声しているわけではありません。
単語の始めの母音に強いアクセントが置かれると,2番目にくる母音は弱い音になります。するとその2番目の母音は,少しあいまいな音になります。
たとえば,Brüderという語は一つ目の母音が ü,二つ目の母音が eです。アクセントは最初のüに置かれます。アクセントは常に母音に置かれるので,その前のBrという子音の部分をはっきり聞かせようとすれば,若干前にずらして始めることになります。そしてBrüder の2番目のeという母音は,アクセントがないので曖昧な弱めのeになります。
derが定冠詞として出てくる場合には,定冠詞にはアクセントが付かないので,通常は弱めの発音になります。
単語それ自体が長くて重い語であるときには,その中にあるいくつかの母音にも強弱が対比的に存在することに注意を向けてください。
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岩井さん、大変分かりやすいご説明をありがとうございました。
ベートーヴェンは、言葉のアクセントを、音楽の拍子と一体化させて表現しました。ですから「第九」は、ドイツ語を母国語とする人達には違和感なく心に染み入ってきます。
理想的には、ドイツ語を母国語とする人達が理解できる「第九」を目標にしたいもの。それは私達にとっては難しいことですが、やり甲斐があるとも言えます。
しかしもっと大切なことは、「伝える心のパワー」だと思います。それがなかったらどんなに発音が上手でも伝わりません。
両方できれば最高ですね。
皆さん、どちらも克服できるように共に頑張りましょう!
スタッフT
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